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ビジネスシーンで注目されている「デザイン思考」について解説

“Good design is good business(良いデザインは良いビジネスになる)”

みなさんは、この言葉を聞いたことはありますか?

環境の変化が目まぐるしく、少し先の将来ですら予測しづらい現代社会で、ユーザーのニーズは複雑化してきています。ユーザー自身も気付けていない潜在的なニーズも増えていますが、そのニーズをキャッチしないと、これから誕生する商品・サービスのヒットは見込めません。これに対応すべく、企業や組織も変化を求められる時代へと突入しています。

そこで注目され始めたのが、「デザイン思考」です。DX推進などIT技術の積極的な活用が推奨され、2018年には経済産業省と特許庁が合同で”「デザイン経営」宣言”を出し、デザイン思考は経営において避けては通れない道となりました。

今回はそんなデザイン思考について、基本的な情報から、他の思考と比較してのデザイン思考や取り入れることによる効果、実際に取り入れた企業の事例を取り上げて、デザイン思考について理解を深めれるよう解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

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デザイン思考とは?

デザイン思考とは、デザイナーの思考法と設計方法を活用し、ユーザーニーズの発見や課題解決、イノベーションに挑むという、ビジネスの課題を解決するための考え方です。GAFAなどの大企業も事業戦略に導入し、世界的に注目を集めています。

「デザイン思考」という概念は、1969年に認知科学者でノーベル賞受賞者のハーバート A. サイモン氏が自著でデザインを「思考の方法」と言及したことが始まりで、1987年にピーター・ロウが著書で、現在のデザイン思考に関連する概念について触れました。

そして、世界的に有名なデザインコンサルティングファームIDEOの共同創設者であるデビッド・ケリー(David Kelley)がデザイン思考の概念と方法をビジネスへ応用させました。彼はデザイン思考は解決の創造が可能であり、デザインを通じて人間が持つ困難な課題を扱うことができると述べました。

イノベーションを起こすための企画や計画から実行まで、すべての行動がデザイン思考の一環です。なぜデザイン思考が誕生し流行し始めたのか、その背景を次の章で見ていきましょう。

注目されるようになった背景

デザイン思考は第3次産業革命以降、インターネットの普及とともに注目を浴び始め、技術の発展に伴い、1990年代後半から2000年にかけて、その考え方が普及していきました。

それまでの時代はモノを作って宣伝すると大量に売れ、次々といろんなモノが開発されていましたが、そんな時代は終わりを迎えつつあります。また、スマートフォンの普及により、UIデザインやUXデザインといったデザインがそのポジションを確立し、企業とユーザーが製品を通して直接結びつくようになりました。

世のニーズは「モノ」から「体験」にシフトし、商品やサービスを売ることは簡単なことではなくなり、企業はこれまでの戦略ではなく新しい方法を考える必要がありました。

このような背景から、企業は市場価値だけではなく高い顧客満足度も満たすために、一人ひとりがユーザー中心の考え持つことが必要になり、これがデザイン思考が広まるきっかけになりました

また、スタンフォード大学がd.school(デザインスクール)という機関を設立したことにより、デザイン思考は急速に広まりを見せました。この機関ではデザイン思考を学び、問題解決のプロセスをデザインの原則に基づいて構築し、イノベーションを創出することを学ぶことができます。日本国内でも数々の有名な教育機関がこのアプローチをモデルにしており、ビジネス界隈にも大きな影響を与えています。

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デザイン思考のポイントと5つのプロセス

デザイン思考において、以下の3つのポイントを踏まえて、5つのプロセスに沿って実施していきます。このプロセスは各フェーズを最初から最後までただ通しで行うのではなく、アイデアの概念化が十分ではなかった場合、再度該当のフェーズに戻って再検討し、アイデアや定義を練り直すことでより内容のブラッシュアップが期待できます

【デザイン思考の3つのポイント】

・ユーザー視点

ユーザーのニーズを満たすことを目的とするデザイン思考は、人間中心設計やユーザー体験への理解が欠かせません。ユーザーの立場に立ち、見えない・本質的な課題まで汲み取ってアイデアを出していきます。

・非線形プロセス

共感からテストの各フェーズを反復するため、順序通りに流れに沿ってステップを進めていくのではなく、限られたコストと時間の中で、何度も反復してやり直しや調整を行います。

・共創

異なる価値観やバックグラウンドを持つメンバー間で、お互いにアイデアを出し合うことで、独創的なアイデアの誕生が期待できます。この多様なアイデアこそ、イノベーション誕生のきっかけとして大事なポイントです。

【デザイン思考のプロセス】

共感 (Empathize)

まず初めに、ユーザーや関係者のニーズ理解をするためにアンケートやインタビューを行います。ユーザーから集めた実際の声や観察を通じて得た情報をもとに、ユーザー視点の悩みやニーズを理解します。

定義 (Define)

共感で収集したデータを分析し、その結果をもとに見えてくるユーザーの悩みや課題を具体的に定義します。実際のユーザーから集めたそのままの声だけで定義するのではなく、そこから見えてくる潜在ニーズも汲み取った上で定義することが重要です。また、この段階でどの問題を解決すべきか焦点を絞ります。

概念化 (Ideate))

定義した内容を解決させるためのアイデアを出します。視野を広く、多方面から創造的なアイデア出しをたくさん行います。それにより多様な視点から解決のためのアプローチを考えることができます。

プロトタイピング (Prototype)

アイデアを基に、実際の試作品として具体化し、アイデアがユーザーのニーズを満たすものかどうか検証します。この工程で、アイデアの概念を形にすることにより、新たな課題や視点を発見することができます。

テスト(Test)

実際のユーザーや関係者にプロトタイプをテストしてもらい、フィードバックを集め、それを基に改善していきます。テストは実際のユーザーの声が聞ける非常に重要なステップです。

デザイン思考と相性のいいフレームワーク

デザイン思考はプロセスの中で、適切なフレームワークを活用することで、より有効的に行えます。ここでは、デザイン思考と相性のいいフレームワークを紹介します。

・共感マップ

ユーザーの思考、感情、行動、環境を知るために分析して整理し、ユーザーの視点を理解するために使用するツールです。共感マップを活用して見えてくるユーザーのニーズや課題を理解し、洞察します。

・ジャーニーマップ

まずペルソナを設定し、そのユーザーの日常生活から製品やサービスを利用するまでの過程をステップごとに可視化します。ジャーニーマップは、フェーズごとにユーザーのタッチポイントや感情、思考、行動を可視化し、課題・改善点が発見しやすくなり、アイデアの創出に役立ちます。

・ビジネスモデルキャンパス

事業全体を把握するためにビジネスが可視化されたフレームワークで、事業の優位性や改善点、コスト、収益などあらゆる角度で洗い出すことがでます。可視化することでチームや投資家や顧客にも全体像が分かりやすく伝えることができ、情報に説得力を持たせることができます。

・SWOT分析

事業の状況を評価するために、内部環境と外部環境を強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の4つの項目で整理して分析する方法です。事業の現状を把握じ、経営戦略の立案に役立ちます。

・事業環境マップ

経営戦略やマーケティング戦略立案時に、製品やサービスが位置する事業を市場動向、競合他社、重要なトレンド、マクロ経済などの視点から可視化し理解します。これにより包括的な戦略を立てることが可能となります。

デザイン思考とよく比較される思考

ここまで、ビジネスにおけるデザイン思考について解説してきました。思考法はデザイン思考の他にもいくつかあり、ここではよく比較される他の思考法3つを紹介します。

・アート思考

芸術家のような感性や独自のアイデアを通じて、創造的な発想力をビジネスの領域に導入し、既成概念に囚われずに問題解決を追求するアプローチ方法です。既存にはない、全く新しいイノベーションに適しています。 デザイン思考は他人がどう感じるかを中心にプロセスが進みますが、アート思考ではあくまで自己の感性やアート的なアプローチになります

・論理的思考(ロジカルシンキング)

客観的な事実や課題に焦点を当て、合理的な方法で問題を解決し、論理的な結論を導くアプローチ方法です。複雑な課題を1つずつ分析し、整理して論理的な手順で矛盾がないよう解決していくことにより解決を目指します。 デザイン思考のようにユーザー視点で得た情報ではなく、論理的思考では客観的なデータ、前提、根拠、事実、証拠、情報などを中心にプロセスが進みます。

・批判的思考(クリティカルシンキング)

論理的思考を基にして、さらに情報や解決策の妥当性を深く追求する考え方です。論理的思考によるデータや証拠や情報や解決策に対し、「本当にそれで良いのか」、「そもそもの原因は別にあるのではないか」など、批判的な見解によって、根拠や一貫性を深く検証します。論理的な考えだけでは得られない知見を広げる考え方です。 デザイン思考はユーザー視点で得た意見に対しニーズを深掘りしますが、批判的思考は問題箇所に対し、本当に正しいのか、矛盾していないかなど、客観的で妥当性を追求する点です。

メリット・デメリット

デザイン思考の概要やポイント、プロセスを踏まえた上で、メリット・デメリットを解説していきます。

【メリット】

・多様性に強くなる

デザイン思考では多方面から物事を捉え、アイデアを出すことが重要視されているので、チームメンバー個々の想像力を鍛えることができます。また、様々な人の立場に立って物事を考えることにより、多様化に対応する力がつき、ユーザー中心の思考に対応しやすくなります

・創造性の強化

デザイン思考ではイノベーションの創出が目的とされているため、そのプロセスの中で、新しいアイデアや斬新な解決策を考えるための創造性を強化することができます。また新しいイノベーションにより、ビジネスチャンスを掴める可能性も高まります。

・チームワーク力を高める

意見を交換し合うことでチームワーク力を高めることができます。多様な意見を言い合う場を何度も乗り越え、お互いの信頼感や組織としての力を強めることができます。デザイン思考はプロセスの中で、フェーズ間を何度も行き来する場合がありますが、そういったイレギュラーなフローにも迅速に対応することができます。

【デメリット】

・論理的根拠の欠如

デザイン思考はユーザーから得られる声を何より重要視します。そのため論理的な根拠に欠けてしまう可能性があります。市場価値の面も見落とさないよう、ユーザ視点と論理的視点のバランスに注意が必要です

・新しいことを始めるに伴うリスク

創造的なアイデアは成功する可能性もありますが、未開発な分野である分、失敗するリスクも伴います。完全な新規開拓の場合、これまでのユーザーの声などのデータがないためリスクが高く、不向きだと言われています。

デザイン思考を取り入れた企業の成功事例

今回は、デザイン思考を取り入れた企業の成功事例を2社紹介します。この会社以外にも、ソニーや任天堂など多くの有名企業でデザイン思考を取り入れた事例が公開されています。

・Apple

元々Appleは競合他社との競争で、経営危機に陥っていました。しかしユーザーの行動分析に力を入れ、社内にデザイナーを配置し、デザインや機能性を徹底的に追求するようになりました。iPodは類似製品が他社から出ていたにも関わらず、iPodの携帯性、バッテリーの持続性、ユーザーインターフェースの使いやすさ、持ち歩きの便利性は大衆受けし、爆発的ヒット製品となりました。このiPodの開発には社外のデザイン専門家や心理学者などもメンバーに加えていました。iPodはプロトタイプを100回以上作り直したと言われています。その後iPhoneがApple史上最大のヒット製品となり、今日に至っています。Appleはユーザーインターフェースへのこだわりが強いことでも知られています。

・IBM

IBMは1950年代後半には社内にデザイン部門がありました。デザインとサービスのバランスが取れず、経営危機に陥ったこともありましたが、デザイン思考により製品やサービス、働き方を改善しました。その後デザイン思考を行うことにより得られる潜在的な投資収益率を検証したところ、プロジェクトの規模を問わず莫大な金額や時間を削減・達成することができました。

まとめ

デザイン思考はユーザーニーズを汲み取り、チームメンバー個々の発想力を持ち寄って創り上げていきます。デザイン思考は、ユーザー中心のアプローチで、顧客満足度に注力しているため、既存の商品・サービスのブラッシュアップに有効的で、企業や組織でも取り入れているところが増えています。

JIITAKでは新規のプロジェクトだけでなく、既存サービスのリニューアルも行っております。本質的な課題やユーザーニーズの発見からアイデアの創出から開発・運用まで一気通貫で対応いたします。何かお悩みやお困りごとがありましたら、ぜひ一度JIITAKまでご相談ください!

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