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【持続可能なプロジェクトマネジメント】持続可能な開発目標を達成するための方法

持続可能なプロジェクトマネジメントの目的とは、プロジェクトの資源、プロセス、成果物、効果のライフサイクルにおける、環境的、経済的、社会的側面を考慮し、ステークホルダーに利益をもたらすことです。そして、ステークホルダーの積極的な参加を含む透明で公正かつ倫理的な方法で行われる、プロジェクトの実施と支援プロセスの計画、監視、管理を指します。

簡単に言い換えると、持続可能なプロジェクトマネジメントとは、標準的かつ広範な、社会的・環境的配慮両方に対応するプロセスを開発することです。また、持続可能なプロジェクトマネジメントは万能ではなく、各組織、ぞれぞれのニーズや考慮事項に対応した、独自のフレームワークを開発する必要があります。

歴史と進化

持続可能なプロジェクトマネジメントは、広範な環境的・社会的目標に合わせて、年々進化してきました。当初は資源の効率的な利用と、廃棄物の最小化に焦点を当てていましたが、現在はより包括的なアプローチを取り入れています。

そもそも「持続可能性」という概念は林業に由来し、18世紀にハンス・カール・フォン・カルロヴィッツ氏によって造語されました。

当時、カルロヴィッツ氏はドイツ・ザクセン州の森林当局者で、長期的に利用可能な森林利用を設計することを目指していました。彼は、森林が放置・伐採されることで、森林生態系の破壊に繋がり、いずれは林業に影響を与えることを懸念していました。これを回避すべく、再び成長できる量の木材のみを収穫する「永久森林原則」を提案しました。この原則は、天然資源を長期利用するために、農業、鉱業、漁業など他の分野へも適用され、カルロヴィッツ氏はこれを「持続可能な利用」という言葉で表現しました。

次に、社会起業家精神の概念を振り返っていきます。この概念は、様々な起源を辿ることができますが、時を経て一つの概念にまとまりました。

1960年代から1970年代にかけて、アメリカを中心として世界各地で社会運動が起こり、彼らは社会正義と環境保護を推進しました。こうした運動から「社会活動主義」という概念が生まれました。この言葉には、企業には社会的責任があり、世界をより良い場所にするために積極的に貢献すべきであるという考えが含まれていました。

1978年には、フリーア・スプレックリー氏によって「社会的責任のある企業」という言葉が生み出されました。この言葉で企業は、経済的な側面だけでなく、社会的、環境的な側面も取り込むべきであるとされています。

そして、1994年になるとイギリスの起業家ジョン・エルキントン氏によって、トリプル・ボトム・ライン(略称:TBL)が紹介されました。これは、ビジネスの意思決定が社会や環境に与える影響を考慮した、ビジネスの成功を測定・評価するための概念で、従来の利益最大化のアプローチを超える概念です。TBLモデルは、「3P」と呼ばれる以下の3つを軸としています。

・People(人)

従業員、顧客、コミュニティに対する企業の社会的責任が含まれます。

・Planet(地球)

エネルギー効率、廃棄物の削減、再生可能資源の使用など、企業が環境に及ぼす生態学的影響を指します。

・Profit(利益)

企業の従来の財務実績を指します。

TBLモデルの背後にある考え方は、企業は経済的な側面のみに焦点を当てるのではなく、「人や環境への影響も重要な役割を果たすということを理解しておくべき」ということです。これら3つの分野に焦点を当てることで、企業は従業員、顧客、環境のニーズを考慮し、経済的な側面も含めた長期的な成功を収めることができます。

また、エルキントン氏は、TBLの3つの持続可能性分野について、全て同じように重要であり、順位をつけるべきではないと主張していおり、全てに同じくくらい重点を置き、注意を払う必要があるとしています。

TBLの概念は、誕生以来人気を集めており、現在、「持続可能性」と「企業の社会的責任」のフレームワークとして多くの企業や組織で使用されています。

2015年に「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の一部として国連加盟国によって採択された、国連の「持続可能な開発目標 (SDGs) 」は、17の世界的な目標から構成されています。この目標は、貧困、気候変動、不平等、環境悪化などの地球規模の課題に対処し、すべての人々と地球のために持続可能な未来を創造することを目的としています。

組織の課題となっているプロジェクトマネジメントにおける持続可能性

プロジェクトマネジメントにおける持続可能性は、現代の組織慣行において重大な課題となっています。企業が持続可能な開発の重要性を認識するにつれ、プロジェクトマネジメントの現場は、より広範な環境、社会、経済の目標に合わせて変化しています。

【課題1:環境への影響】

プロジェクトは性質上、資源を消費し、廃棄物が生み出すといった、エコロジカル・フットプリント(地球の環境容量を示した指標)に影響があります。プロジェクトマネジメントにおける持続可能性は、環境に優しい方法の導入、資源利用最適化、二酸化炭素排出量の最小化によって、環境への影響に対処しようとします。これは、プロジェクトの環境に対する悪影響を軽減し、より環境に責任のあるアプローチを促進するために不可欠です。

【課題2:社会的責任】

プロジェクトには様々なステークホルダーが存在し、地域や社会構造への影響を見過ごすことはできません。持続可能なプロジェクトマネジメントでは、包括性、倫理的配慮、コミュニティへの参画が重視され、プロジェクトが文化的規範を尊重し、社会的公平性の促進しながら、関係するコミュニティに積極的に貢献するこを最重要課題とします。

【課題3:経済的な実行可能性】

持続可能なプロジェクトマネジメントには、目先の経済的利益を超えた長期的な視点が必要です。経済的側面と持続可能性目標のバランスを取るには、革新的な金融モデル、費用対効果の高い環境に優しいテクノロジー、長期的な投資収益率を考慮した戦略的な見通しが必要です。

上記に挙げた3つの課題以外にも、プロジェクトマネジメントに「持続可能性」を含むことで、コスト面の課題だけでなく、従来の方法論や馴染みのある慣行が変化することに対する抵抗が生まれる可能性も否定できません。

また、ソフトウェア開発における持続可能性は、従来の慣習に内在する様々な課題に対処します。特に重大な問題の一つに、「資源の非効率的な利用」が挙げられており、これは過剰なエネルギー消費と電子廃棄物の発生に繋がります。ソフトウェア開発で排出される二酸化炭素が及ぼす環境への影響は大きいため、これを削減するのは、差し迫った大きな課題です。

目先のコスト面だけを考えた判断を下すと、長期的な経済安定が危ぶまれるため、ここで持続可能な戦略の採用が不可欠となってきます。特に、スピード感の速いソフトウェア開発の世界では、倫理的配慮や社会的影響が後回しになることのも現状です。そのため、倫理基準に沿って社会の幸福に積極的に貢献する、持続可能なアプローチの必要性が強調されています。

他にも、近年多く採用されている「アジャイル手法」は、スピード感があり柔軟性がある一方で、持続可能性を十分に考慮しない、ただ速いだけの開発に繋がる可能性があります。そのため、環境にも配慮した実践を、アジャイル手法のフレームワークに統合する必要性も出てきます。

また、ハードウェア製造とデータセンター運営を含むソフトウェア開発のサプライチェーン全体は、透明性と責任ある慣行を欠いていることが多いとも言われており、この体質への精査と持続可能な選択が求められています。

次々と進められる環境規制と基準の遵守、人材の誘致と維持、そしてソフトウェア開発の社会的および倫理的側面という広範な問題により、動きの激しい業界では持続可能なプロジェクトマネジメント実践がより必要性と言われています。

実用的なアプリケーション

(出典: ITプロジェクトマネジメントにおけるMDPI 持続可能なアプローチ - 方法論の選択とクライアントの満足度)

ITプロジェクトにおける持続可能なアプローチを行うことは、ITプロジェクト、納品されるプロダクト、結果といった様々な側面からの顧客満足度向上に繋がります。

提案された仮説を検証するために、ITプロジェクト内の組織向けの専用ソフトウェアの開発に従事するポーランドの中小企業で、ITプロジェクト、プロダクト、その結果に対する顧客満足度調査が実施されました。顧客は2つのグループに分けられ、グループAには使用されているITプロジェクトマネジメント手法に準拠した顧客、グループBにはその手法に準拠していない顧客を集めました。(ここで顧客とは、ITチームと直接対話するために選ばれた個人を指し、ITプロジェクトを実装する組織によって、関連する組織領域の知識に基づいて選ばれます。)

組織向け専用ソフトウェアの開発に焦点を当てたプロジェクトでは、顧客成熟度を評価することが重要です。顧客の成熟度は、ITプロジェクトにおける意識とコミットメントを組み合わせたものであり、半構造化インタビューによって評価されます。ここでいう意識は、精神活動の連続体として概念化され、ある領域における完全な認識から知識が不足している状態まで及びます。また、コミットメントは、多次元的な概念であり、従業員の感情、組織との絆、遂行する仕事をも含みます。

半構造化インタビューは、顧客を詳細に分析するためのツールとして機能し、重要なトピックをカバーします。補足資料に含まれるインタビュー形式では、提案の影響を最小限に抑えるために、典型的な一問一答形式の調査を避け、特定のトピックについて長時間にわたるディスカッションを行い、顧客の認識とコミットメントについての洞察を得ます。顧客の反応をその場で評価し、さらなる研究箇所を洗い出すために、記号論的分析が採用されました。クライアントの応答は内容と表現について評価され、0~10のスケールで符号化されました(0は「なし」、10は「最大」を意味します)。そして結果からは、クライアント成熟度評価に基づくクライアントのタイプの識別が可能になります。

上記の「意識」と「コミットメント」の2つの側面を組み合わせにより、「高い意識」、「高い成熟度」、「低い成熟度」、「高いコミットメント」という4つの成熟度にカテゴリー分けされました。このように、意識とコミットメントのレベルを調べることで、顧客タイプを特定することができます。

‍Servpervアンケート

ITプロジェクトマネジメント分野に対する顧客満足度を評価するために、Servqualメソッドを改良したServpervメソッドに基づいた測定ツールが開発されました。 ITプロジェクトにおいて、納品とそれまでのプロセスはどちらも重要であるため、この調査ではServqualメソッド、特にそのパフォーマンスコンポーネントであるServpervに注目が集まりました。この方法は、サービスに対する顧客満足度を総合的に評価し、サービス提供中に新たに発生する問題を特定します。これは、ITプロジェクトなど、具体的なプロダクトの提供を伴うサービスに活用されます。

Servqualのコンセプトはギャップ分析に根ざしており、期待されるサービス品質と認識されるサービス品質の格差を測定します。この分析には、「具体的」、「信頼性」、「応答性」、「保証」、「共感」という5つの次元における品質基準が含まれています。このアンケートは、期待されるサービス品質と知覚されるサービス品質の両方を測定するために使用されるため、Servqual調査は2回実施されることになります。

一方Servpervでは、調査は1回のみで、経験品質または知覚品質のみに焦点を当てます。この手法の著者であるクローニン氏とテイラー氏は、顧客は一貫して最高の品質を望んでいるため、顧客の期待を調査する必要はなく、結果を "理想的な品質 "と比較することができると主張しています。また実証研究では、「有効性」、「信頼性」、「方法論」それぞれの健全性の点でServpervの優位性が強調されており、異なるグループ間でサービスの認識を比較する場合には、Servpervが推奨されます。

課題と限界

・明確な目標と目的を設定する

プロジェクトの目標や目的が明確でない場合、プロジェクトの失敗に大きく影響する可能性があります。現実的で測定可能な目標を設定し、それを達成するために行動を調整することが重要です。最近の調査によると、プロジェクト専門家の29%が、プロジェクトの失敗の原因をビジョンや目標が不十分であると考えています。

・スコープクリープ

スコープクリープは、プロジェクトの専門家がよく挙げる課題で、プロジェクトの要件が当初の合意から逸脱したときに発生します。プロジェクトチーム内での効果的な管理と、合意した資金やプロジェクト期間の調整が、この問題を解決するのに役立ちます。

・予算の制限と変更

予算管理はプロジェクトマネージャーにとって重要な課題です。合意した予算からの乖離を防ぐためには、正確な予算計画と効率的なコスト管理戦略の実行が不可欠です。

・コミュニケーションの欠如

効果的なコミュニケーションは、プロジェクトマネジメントを成功させるための生命線とも言えます。コミュニケーション不足は、プロジェクトの実行において様々な問題の発生に繋がってしまう可能性があり、シームレスなチームワーク、効率的なタスク配分、ステークホルダーの関与は、明確で透明性の高いコミュニケーションが左右するといっても過言ではありません。

・チームの対立

戦略的な方向性とリーダーシップが欠如していると、しばしばチーム内で衝突が発生してしまいます。対立の根本原因を特定して対処することは、生産的なチーム環境を維持するために最も重要です。

・チームスキルの不一致

プロジェクト要件とチームメンバーのスキルレベルが一致しないと、非効率やプロジェクトの失敗に繋がる可能性があります。タスクをチームメンバーを適切に調整するには、必要なスキルとチームのダイナミクスを深く理解する必要があります。

・説明責任の欠如

説明責任は、プロジェクトマネジメントを成功させるための基盤となります。責任の文化を育むことで、チームメンバーに権限が与えられ、仕事への取り組みとパフォーマンスの向上が期待できます。

・非現実的な期限

非現実的な納期を約束してしまうと、スケジュールの遅れや品質の低下などから、チームメンバーのストレスに繋がる可能性があります。有能なプロジェクトマネージャーは、チームの能力に応じて現実的な納期を交渉します。

・不十分なリスク管理

どのようなプロジェクトでもリスクは避けられません。経験豊富なプロジェクトマネージャーは、潜在的なシナリオを積極的に特定し、その影響を軽減する緊急時対応計画を策定します。

・効果的なプロジェクトマネジメントソフトウェアを見つける

プロジェクトマネジメントソフトウェアは、プロジェクトを効率的に実行するために欠かせないツールです。monday.comのようなプラットフォームは、カスタマイズ可能なソリューションを提供し、データを一元管理し、プロジェクトの課題にシームレスに対処します。

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今後の展望

・AIが支援するプロジェクトの計画と意思決定

持続可能性を考慮しながら、プロジェクト計画、資源割り当て、リスク評価、意思決定を最適化するための、AIを活用した独自の方法論を提案します。

・AI を活用した環境影響評価

プロジェクトの環境影響の分析と削減にAIがどのように役立つかを調査します。 AIのアプローチを使用して、エコロジカルフットプリント分析、二酸化炭素排出量削減、再生可能エネルギーの統合、廃棄物管理の最適化、環境に優しいサプライチェーン管理などの課題に取り組みます。

・社会的公平性とステークホルダー

プロジェクトマネジメントの中で、AIが社会的公平性と包括性促進にどのような影響を与えるかを探ります。ステークホルダー分析、コミュニティ参画、多様性強化、紛争解決におけるAIの応用を調査し、プロジェクト利益の公正な配分を確認します。

・AI主導のプロジェクトマネジメントにおける倫理的影響

プロジェクトマネジメントプロセスにおいてAIを使用することから生じる、倫理的課題を分析します。持続可能なプロジェクトマネジメントにおける責任のある公正なAI導入を保証するため、偏見の特定と軽減、透明性、説明責任、プライバシー、データセキュリティなどの問題を検討します。

・持続可能性目標の監視と評価のための AI

プロジェクトの持続可能性パフォーマンスを追跡、分析、報告するための最先端のAI駆動型手法のガイドラインを提供します。持続可能性の追跡と報告を改善するには、リアルタイムのデータ収集、パフォーマンス指標、予測分析、適応管理におけるAIの応用を調査します。

・AIが促進するプロジェクト環境におけるコラボレーションと知識の交換

AI技術がステークホルダーやコミュニティとの関わり、コミュニケーション、知識共有を改善する方法を検討します。 AIが学際的な協力促進し、持続可能なプロジェクトマネジメントの優良事例の共有を促進する方法を調査します。

・AIを活用した持続可能なプロジェクトマネジメントにおける効果的なリーダーシップ

様々な理由から、AIを活用した持続可能なプロジェクトマネジメントには効果的なリーダーシップが欠かせません。 AIプロジェクトが持続可能性の目標を補完することを保証するために、明確なビジョンと戦略的な整合性を提供します。リーダーシップは、倫理的な問題に対処することで、責任あるAIの使用と公正な意思決定を促進し、様々な視点を組み合わせて信頼を育みながら、ステークホルダーの関与を促します。そして、組織の変化を促進する創造性と柔軟性の文化を育みます。これにより、チームに力を与え、チームワークを促進し、AI テクノロジーをうまく統合して長期的なプロジェクトの成果を得ることが可能になります。

結論

現在、プロジェクト正常に完了しているのは、35%と言われています。この結果の1つ理由として、プロジェクトマネジメントに利用できるテクノロジーの成熟度が低いことが挙げられます。

そして、これはまさに変わろうとしています。研究者、新興企業、革新的な組織は、AI、機械学習、その他の先進テクノロジーをプロジェクトマネジメントに適用し始めており、2030年までにこの分野は大きな変化を遂げるでしょう。

テクノロジーにより、プロジェクトの選択と優先順位付けや、進捗状況が監視され、報告が迅速化し、テストを促進します。プロジェクトマネージャーは、仮想プロジェクト アシスタントの支援を受けて、自分の役割が管理や手動タスクよりもコーチングや関係者管理に重点を置くことになるでしょう。

参考/引用元サイト

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プロジェクトコーディネーター

この記事を書いた人

Shaza Fathima

プロジェクトコーディネーター

ビジョンを形にし、プロジェクトを成功へ導きます。

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