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インドに根付くJugaadの精神をヒントに、日本とインドの文化・価値観の違いを紐解く

出典元:

皆さんは、「インド」と聞いて何を思い浮かべますか?

カレー、ガンジス川、ヨガ、IT大国、世界一の人口──
きっと思い浮かべるイメージは、それぞれでしょう。

その中でも、今回注目したいのが、“Jugaad(ジュガール)”です。

Jugaadは、限られた資源を活かして、イノベーションを生み出すマインドセットのことを指します。インドでは、このJugaadの精神が広く根付いており、身近にあるものを活用して、素早く課題を解決しようとする独自の文化や価値観が形成されています。

一方、私たちが住む日本では、「すぐに動く」ことよりも、準備を整えてから慎重に進めることが重視されています。形式や手順を丁寧に踏み、リスクを最小限に抑えることを大切にする文化です。

本ブログでは、“Jugaad”というインド独自の考え方も手がかりにしながら、日本とインドの対照的な文化や価値観を紐解いていきます。

グローバル化が急速に進む中で、経済・防衛・教育・デジタルなど、さまざまな分野で日本とインドの関係は広がりを見せています。Jugaadの考え方を知ることは、インドへの理解を深めるだけでなく、私たちの日常にも、新たな視点を与えてくれるかもしれません。ぜひ、最後までご覧ください。

Jugaadとは?

Jugaadという単語は、ヒンディー語で「即席の解決策」や「創意的な工夫」といった意味があります。読み方は、カタカナ表記で”ジュガール”が一般的で、ヒンディー語に近い発音です。他にも、” ジュガード ” や ” ジュガッド ”と呼ばれることもあります。

【Jugaadの例】

  • 洗濯機でラッシー作り
    洗濯機をミキサー代わりに使うのは、大量のラッシーを効率よく作るためのユニークなアイデアです。

  • バイクを複数人乗れるようにカスタム
    通勤用バイクに板をくくりつけて4〜5人が乗れるように改造することで、家族も乗れる仕様にするという、地方で見られる身近な材料を使った工夫です。

  • 壊れた家電を新たな製品に
    壊れたテレビとスピーカーをそれぞれ修理するのではなく、組み合わせて音楽プレイヤーに作り替えることで、手元のもので新しい価値を生み出します。

Jugaadの本質は、不完全でも「今すぐ必要」とされる状況に素早く対応する力であり、現実の制約を踏まえた、極めて合理的な問題解決のアプローチです。限られたリソースの中でも前に進むための知恵と工夫が詰まっています。

また、このJugaadの考え方は、開発手法の一つであるMVP開発と通ずる部分があります。MVP開発は、実用できる最小限の機能を開発し、その後ユーザーの反応をもとに価値検証と改善を繰り返しながら、プロダクトを磨き上げていく手法です。このようにスピードと柔軟性を重視する姿勢は、Jugaadの精神とも重なります。

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Jugaadの6原則

  1. Seek opportunity in adversity
    身の回りにある小さな問題も、イノベーションを生み出すチャンスである。
  2. Do more with less
    資金や資源が乏しくても、今ここにあるものでなんとかする。
  3. Think and act flexibly
    変化を恐れず、柔軟に考えて行動する。
  4. Keep it simple
    多機能である必要はなく、目的を果たせるシンプルな構造を目指す。
  5. Include the margin
    従来のサービスから取り残されている層も含めて、隅々までサービスを行き届かせる。
  6. Follow your heart
    型にハマるだけでなく、自分の直観を大切にする。

インドの文化・価値観

インドでは、急激な人口増加に加え、生活に欠かせない資源やインフラの分布・管理に課題があり、必要な資源が市民全体に十分に行き渡らない状況が続いていました。

こうした厳しい環境の中で、柔軟に考え、必要な機能を直感的に取り入れて課題を乗り越えるJugaadの精神が自然と育まれ、今ではインドの日常生活に深く根付いてます。

また、インドのコミュニケーションは、多様な文化や複雑な社会背景、そしてJugaadの影響もあり、状況に応じた柔軟な対応が重視されます。また、率直な意見交換が好まれ、個人の判断力や即断即決が尊重されるほか、信頼や情といった人間関係の側面も大切にされます。

日本の文化・価値観

日本では、準備を整えてから進める、「慎重さ」や「形式」、「手順」を重んじる文化が根付いています。

課題に対してすぐに仮説を立てて試すよりも、長期的なスパンで考え、継続性があるかどうかを重視する傾向にあります。また、失敗を避けるために、リソースが不足する場合は進行を一時中止したり、周囲と相談しながら段階的に質を高めていくことで、リスクを最小限に抑えることが大切とされています。そのため、暫定的な対応は「手抜き」と受け取られてしまう場合もあります。

また、日本社会は、「空気を読む」ことが当然とされる、世界的にも珍しい文化を持ち、何かをはっきりと言葉にしなくても、相手の意図や感情を察し、場の雰囲気に応じて行動することが美徳とされています。そのため、コミュニケーションにおいては、正面から衝突するのではなく、あえて曖昧さを残しながら調整するような、間接的なやり取りが根付いています。

さらに、チームの和を乱さないことや、ルール・形式を守ることが、信頼関係を築くうえでの重要な基盤となっています。

日本とインドの文化・価値観の違いの背景を探る

文化や価値観の違いは、それぞれの社会が直面してきた課題を乗り越える中で育まれてきた、知恵のかたちの違いとも言えるでしょう。異なる背景があれば、価値観が異なるのはごく自然なことです。

それでは、そうした違いを生み出した背景としてどんな要素があるのでしょうか?以下で、地理・歴史・宗教・社会構造など、多角的な視点から見ていきます。

【地理・環境】

  • 日本
    島国という地理的条件もあり、日本は長い間、単一民族・単一言語の社会が続き、共通の価値観や暗黙の了解が重視される文化が育まれてきました。

  • インド
    日本の約6.7倍の広大な国土を持つインドには、多くの民族、宗教、言語が存在し、常に「多様な他者」と共存する必要があり、柔軟さや即応力が求められてきました。

【歴史】

  • 日本
    長い間戦乱や災害と向き合って来た歴史があり、秩序を守って集団で行動することや、物事を計画的に進めることが、社会の安定に繋がっていました。

  • インド
    植民地支配や宗教対立といった外圧や変化に適応しながら生き抜く中で、「完璧さ」よりも「機転」が重視
    されるようになっていきました。

【宗教/価値観】

  • 日本
    日本に根付く神道や仏教の教えでは、「清潔」「調和」「謙虚」といった価値観が重視
    され、周囲との調和を乱さずに過ごすことが美徳とされています。

  • インド
    ヒンドゥー教や仏教などの影響から、「変化」や「生まれ変わり」を受け入れる価値観が根付いており、
    失敗や混沌もあらかじめ想定されたものとして捉えられています。

【社会構造/教育】

  • 日本
    社会の秩序を維持するために、集団での協調を育む教育が中心
    で、「空気を読む」「迷惑をかけない」といった意識が強く根付いています。

  • インド
    多様な価値観や社会背景を持つ人々が共存する中で、自分の立場を明確に示す必要があり、競争的な環境が生まれやすくなっています。そのため、個人主義が強まり、自分で判断し、はっきり意見を伝えることが重視される文化が根付いています。

日本とインド、感じ方のギャップ

日本人から見ると、インドのJugaad文化は、「まず動いてみる」という柔軟さやスピード感がありますが、一方で、やや荒削りで安全性や計画性が足りないと感じられることがあります。「もう少し事前準備を行うことで、スムーズに動けて、結果的にリスクも抑えられるのでは」と思うことも少なくありません。

一方で、Jugaad文化根付くインド人から見た日本人は、準備や計画に時間をかけすぎて、実行のタイミングを逃しているように見えることがあります。「もっと素早く決断して行動してほしい」と、慎重すぎる姿勢に歯がゆさを感じることもあるでしょう。

例えば、日本の職場では、上司や部署のメンバーと十分に相談せずに独断で行動すると「勝手に動くな」と注意されることがあります。しかし、インドの職場では、状況を見て自分で判断して素早く動かないと、「なぜ何もしないのか」と周囲から疑問や不満を持たれることがあるのです。

どちらが優れているかではなく、補い合える視点を

日本とインドの文化は大きく異なりますが、この違いをどちらが優れているかと比較するのではなく、お互いに補い合う視点が大切です。

例えば、Jugaadには行動力や柔軟性、スピードといった特徴があります。一方で、日本文化には計画性や協調性、持続性といった特徴があります。そして、このように真逆ともいえる特徴を持っているからこそ、組み合わせ方次第で大きな相乗効果が期待できるのです。

Jugaadの柔軟さは、日本の慎重さでは追いつけないスピードを実現し、日本の計画性や持続性を重んじる文化は、インドの行動力に構造化と持続性をもたらすでしょう。

また、日印間に限らず、グローバル化が進む現代では、どちらが正しい・優れているかを競うのではなく、「違いがあるからこそ強くなれる」という視点で関係構築できるかが、重要なポイントと言えるでしょう。

まとめ

日本とインド、それぞれの文化や価値観は、対照的ですが、互いに理解し合い、力を合わせることで、大きな相乗効果を生み出すことができます。

日本とインド、そしてアメリカに拠点を持つJIITAKは、それぞれの文化的な強みを理解し合い、異なる文化・価値観のかけ算を力に、テクノロジーの力で社会に新しい価値を作り出す挑戦を続けています。

また、Jugaadの精神と親和性のあるMVP開発を得意とし、時間やコストを最小化し、ユーザーニーズの適合により早く辿り着く無駄のない効果的な開発で、より多くのアイデアを形に変え、価値あるサービスの創出に貢献していきます。

この記事を読んでいる皆さんの中にも、「いつか形にしたい」と思い描いているアイデアをお持ちの方はいらっしゃいませんか?

ぜひ、あなたのアイデアをお聞かせください。

参考/引用元サイト

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この記事を書いた人

Miyu

ミュージカルが好き。いつも頭の中で上演中。

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