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プロジェクトの優先順位を最適化して、ビジネス価値を最大化する

出典元:

IT分野におけるプロジェクトの優先順位付けとは、複数のプロジェクトを比較して、どれを優先的に進めるかを決めるプロセスです。この時、「優先順位マトリクス」と呼ばれる、ITに適した評価基準をもとにしたツールを活用することで、より効果的に判断を下すことができます。

ここでの評価基準は、そのプロジェクトがビジネスにもたらす価値、例えば、競争優位性の確保、費用便益分析、品質の向上、リスクの軽減、ビジネス成長の可能性などが挙げられます。

プロジェクト管理における優先順位付けのメリット

タスクに優先順位を付けずに取り掛かると、どうしても緊急なものや簡単なものばかりに目が向きがちです。しかし、それでは本当に重要な仕事に十分な時間やリソースを割くことができず、結果として成果にも影響が出てしまいます。

だからこそ、プロジェクト管理における優先順位付けが重要なのです。その最大の目的は、戦略的な計画を立て、それに基づいて的確に実行することです。特に、ITプロジェクト管理における優先順位付けを行うことで、以下のようなメリットがあります。

・効率性の向上

タスクを適切に整理することで、チームの時間やリソースをより有効に活用でき、納期の厳守やコスト削減が期待できます。

・目標の達成

優先順位を決めることで、短期的な目標から長期的な目標まで、計画的に目標を達成に近づけることができます。Gartner社の調査によると、成功を妨げる三大要因の一つに「優先順位が不明確であること」が挙げられ、これが原因で全体の14%のプロジェクトが失敗していると言われています。

・ストレスの軽減

スケジュールが詰まりすぎると心身にストレスがかかるため、優先順位を定めてやるべきことを明確にすることで、負担を軽減できます。

・共感の形成

チームメンバー同士がそれぞれのニーズや課題を理解し合うことで、信頼関係やコミュニケーションが深まり、プロジェクトチーム内での「共感」が育まれます。

・集中力の維持

計画をドキュメントにまとめ、チーム内で共有/見直しを行うことで、メンバー全員が同じ方向を向いて取り組めます。これにより、チームは本当に注力すべきタスクに集中し、目標に向かってブレずに進めます。

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優先順位付けの流れ

1 . ステークホルダーの選定

全体目標を優先できるか、意思決定権があるか、決定に大きな影響を受けるか、専門的な知見を持っているかを基準に選びます。メンバーが決まったら、グループでのルールを決めておきます。

2 . 戦略の共有

優先順位を決める前に、ステークホルダー全員が戦略の方向性に納得していることを確認します。例えば、なぜ優先順位をつけるのか、何を達成したいのか、制約条件について明確にします。

3 . 対象範囲の特定

優先順位をつける対象をリストアップします。この際、まずはプロジェクトマネージャーが様々な情報をもとにリストのたたき台を作成し、それをステークホルダーと共有しながら内容をブラッシュアップしていきます。ここではあくまで、優先順位を決めるのではなく、抜け漏れなく項目を洗い出すことが重要です。

4 . 評価基準の設定

優先順位を決めるための基準には、例えばROI(投資対効果)、ユーザー満足度、リソースの有無、工数、納期、ブランド価値、リスクなどが挙げられます。基準は目標に沿って設定し、誰が見ても理解しやすよう、具体性を持たせることが重要です。

5 . 優先順位付けの評価手法を選ぶ

議論や意思決定の際には、目的に応じた評価手法を選ぶことが大切です。例えば、社内チームであれば数値で評価が効果的ですが、クライアントとの話し合いでは、シンプルにグループ分けする方法でも問題なく対応できます。

6 . 優先順位付けミーティングを実施

不明点の解消や評価手法の確認を行い、リストをみんなで共有しながら優先順位を決定していきます。

7 . 計画の共有と実行

ミーティングの結果をすべてのステークホルダーに共有し、フィードバックを得ることで、透明性を保ちつつ今後の方針への理解を深めます。

8. 優先順位の定期的な見直し

優先順位は、計画や基準の変化、新規プロジェクトの追加に応じて、月次/四半期/年次など定期的に見直しや調整を行います。

優先順位付けのフレームワーク

【MoSCoW法】

Oracle社が開発したMoSCoW法は、技術的な知識が少ない関係者からでもスムーズに要件を集められるのが特徴で、MVP(最小限の製品)を決めるのに最適です。

(画像引用元:TeamGantt)

MoSCoWは以下の4つの優先度で構成されます。

・絶対必要(Must have):プロジェクトの成功に不可欠で、必ず実現すべきもの

・できれば必要(Should have):重要だが、なくてもプロジェクトは成立するもの

・あると嬉しい(Could have):優先度は低いが、余裕があれば実装したいもの

・今回は見送り(Won’t have):価値が低い、または悪影響がある可能性があり、今回は実装しないもの

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【アイゼンハワー・マトリクス】

「重要度」と「緊急度」に基づいてタスクの優先順位を決める方法です。どんな状況下でも冷静に判断を下すのに役立ちます。

(画像引用元:TeamGantt)

・重要かつ緊急なタスク:すぐに自分で対応すべき

・重要だが緊急でないタスク:予定を立てて後で対応

・緊急だが重要でないタスク:他の人に任せる

・重要でも緊急でもないタスク:優先順位付けから外す

【バリュー対労力マトリクス(Value vs Effort Matrix)】

タスクの「価値」と「労力」に基づいて優先順位をつける手法です。この手法は、正確な見積りを出すことが目的ではなく、あくまで全体を整理し、計画を立てることに重きを置きます。

(画像引用元:TeamGantt)

タスクは以下の4つに分類することができます。

・クイックウィン:高い価値/少ない労力

・大規模プロジェクト:高い価値/多くの労力

・補完タスク:中程度の価値/少ない労力

・時間の浪費:低い価値/多くの労力

【狩野モデル(Kano Model)】

東京理科大学教授だった狩野紀昭によって考案されたもので、顧客の意見を取り入れて満足度を評価しながら、プロダクトの機能を分析する手法です。このモデルは、まずユーザー調査を行う必要があり、フォーカスグループやアンケートなどの方法がよく使われます。

(画像引用元:TeamGantt)

プロダクトの機能は、満足度や購入意欲への影響に応じて、以下の5つに分類されます。

・必須品質(Must-be)

・一元的品質(One-dimensional)

・魅力的品質(Attractive)

・無関心品質(Indifferent)

・逆品質(Reverse)

【スコアリングモデル】

プロジェクト評価基準にそれぞれ数値を割り当てて優先順位を決める簡単な手法です。一般的には0〜5や0〜10の範囲で点数をつけます。この方法は、素早く優先順位を決めたい場合に向いています。

(画像引用元:TeamGantt)

フレームワークを活用する際に、注意すべきポイント

(画像引用元:Freepik)

優先順位付けにフレームワークを活用する際に、注意すべきポイントや落とし穴を以下にまとめていきます。

・発言力のある人に議論が偏る

全員が平等に参加し、チーム全体の目標達成を重視することが重要です。

・計画から外れてしまう

時間の経過とともにタスクが増え、当初の計画から外れてしまうことがあります。特に、新しいタスクが突然入ってきた時には、優先順位を定期的に見直すことが大切です。

・新たなタスクが既存タスクを逼迫してしまう

新たに発生したタスクと、既存のタスクを比較して慎重に評価します。また、必要に応じて関係者との再調整の場を設け、優先順位を見直すことも大切です。

・ステークホルダーが関与していない

関与できていないメンバーには参加を促し、自分の役割の重要性を理解してもらうことが大切です。

・最終的な意思決定者がいない

意見の対立や議論の停滞を回避するため、最終的な意思決定者を明確にしておきます。

・一人で完結してしまう

メンバーを巻き込むことで協力が生まれ、新たな視点や納得感も得られます。

・リソース不足

人員や予算といったリソースには限りがあるため、現実的な期待値を設定します。

今後の展望

ITプロジェクトの優先順位を決める際には、不確実性への備えが欠かせません。意思決定者は「もしこうなったら?」という仮定のもとで、変数を調整しながら影響を予測する「What-ifシナリオモデリング」を活用することで、状況の変化に応じた結果を視覚化できます。これにより、潜在的な課題を早期に発見し、ITポートフォリオ管理をより柔軟かつ主体的にすることが可能になります。

また、AIの進化に伴い、予測型のシナリオモデリングはリスク管理をさらに強化しています。高度なアルゴリズムがプロジェクトデータを分析し、リスクの予測、リアルタイムモニタリング、自動レポート作成などをサポートします。また、IoTやビッグデータとの連携により、リスクの兆候や相関関係をより正確に把握できるようになりながら、同時に、公平性や透明性を保つための倫理的配慮も求められています。

AIの導入が進む中で、プロジェクトやポートフォリオ管理の焦点は、リスク回避からスケジューリングや予測へと移行しつつあります。

参考/引用元サイト

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アソシエイトプロジェクトマネージャー

この記事を書いた人

Lakshmi S Lalu

アソシエイトプロジェクトマネージャー

テクノロジーと継続的な改善に情熱を注ぎ、課題を一つひとつ解決しながら、プロジェクトをより良い方向へ進めていくことにやりがいを感じています。

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